夫婦喧嘩と不用品処分
とある不用品回収の現場で、近所のおばあちゃんが怒りまくっていました。対応しているスタッフもたじたじです。私は顔見知りでもあり声をかけると、ご主人の趣味で集めた骨とう品のことでけんかして出てきたと。全部不用品でもっていってほしい、全部処分してほしいと駆け込んできたと興奮していらっしゃいました。とりあえずお話を聞いてご自宅へ。
綺麗に片付けることの必要性
初めておじゃましたのですが、玄関からもので溢れていました。使っているのかどうかよくわからない電化製品や棚、テーブルなどの山でした。ごみ屋敷とまではいきませんが、雑然と部屋が、家全体が片付いていない印象です。そもそも、長年連れ添った末に熟年離婚するカップルの自宅は不用品にあふれ片付いていないことが多いとも聞きます。それは、目の前に見えている景色が、お互いの心中を表しているからとも言えそうです。
ご主人の趣味の部屋というべきところを拝見すると、こちらも雑然と骨とう品が並んで、いや積み上げてありました。まだ庭の倉庫にもたくさんあるとすべて見せていただきました。まだ怒りが収まらないおばあちゃんに計画を立てて後日伺うことを約束しいったん引き上げました。ご主人がいらっしゃる時に再度伺うことにしました。（ご夫婦とはいえ、ご主人所有のものを勝手に処分はできませんし）
すると翌日ご主人から電話が入って、奥さまの行動について謝罪があり、改めて 骨董の品々を少し整理したいから処分をお願いしたいと申し出がありました。 そこで、骨董以外の家の中の不用品も整理されることをお勧めし、その日の夕方に作業に伺いました。作業は、３時間程で2tトラック１杯分の不用品を回収しました。すっかり風通しのよくなった家のキッチンからおばあちゃんが笑顔でお茶をだしてくれました。
後日、おばあちゃんが事務所にやってきて、「なんだかすっかり仲直りしたのよ、ありがとうね」とお礼を言ってくださいました。改めて、心を映す鏡だったことを感じ、早く帰って自分の家も掃除したくなりました。 物を買いすぎないという工夫、使わないものは処分することは、居心地の良い空間をつくることにもつながります。居心地のいい空間ではけんかも減るのではないでしょうか。
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